世の中にはコーチングとつくサービスがたくさんあるのでその一部をご紹介したいと思います。
1、ライフコーチング
仕事、人間関係、健康、経済など幅広いテーマを扱うのがライフコーチングです。「人生」や「生き方」の充足感を高めるために、個人のビジョンや価値観を明確化していきます。ライフコーチングはあらゆるテーマを扱うので、コーチは幅広い人生観が必要となります。
人生をより豊かに生きるためのライフコーチング。日本ではまだあまり活用されていませんが、コーチング発祥の地アメリカでは、自己実現に向けてあらゆる人へライフコーチングの活用が一般化してきているようです。
2、ヘルスコーチング
身体的・精神的な健康を実現するためのコーチングです。コーチングスキル以外にも、健康に関する全般、また「医学的な専門知識、視点、考え方、スキルを持つコーチが担当します。身体面でいえば、予防や持病に対する生活改善や緩和に向けたコーチングを行います。
精神面でいえば、クライアントの性格や人間関係などが起因となって現れた症状を改善するために、ストレスを取り除くコーチングを実施します。
3、ウエルネスコーチング
健康と経済面・精神面の「豊かさ」、日常の調和を専門に扱うコーチングです。先に紹介したヘルスコーチングと合わせて、ヘルス&フィットネス、ウェルスコーチングと呼ばれることもあります。
「豊かさの獲得」もしくは「豊かさを得るために障害となる課題の解決」を目的に、クライアントのありたい姿、今後求めるライフスタイルや価値観などを明らかにしたうえで、目標達成に必要な視点、考え方を身につけていきます。
4、リレーションシップコーチング
人は充実感した満足度の高い幸せな人生、理想的な毎日を楽しめる人生を望んでおり、人生に寄り添ったアプローチをするコーチングです。親子、兄弟、夫婦、恋人、友人、上司と部下、対顧客など、あらゆるコミュニケーションシーンにおいて、円滑な人間関係を築くためのコーチングといえます。
スキル向上だけでなく、人間関係の視点や考え方を身につけることによってストレスを軽減、深い信頼を築いていきます。またこじれた人間関係への対応力も鍛えることが可能です。
5、ビジネスコーチング(1on1ミーテング)
企業や組織に属する個人のパフォーマンスを最大限に発揮できるようにすることで、経営計画に基づいた目標達成に貢献していくコーチングです。具体的な活用として3つあります。
1つ目は、上司が部下のやる気や能力を引き出すためのマネジメント研修の一環としてのこのコーチングスキルの習得。2つ目は、企業内コーチの育成です。利害関係のない第三者としてのコーチを配置することで、難解な人間関係の問題も扱えるようになるという側面があります。3つ目は従業員の能力開発、主体性の発揮です。ビジネスコーチングの導入によって、従業員の目標と企業目標とリンクさせることが期待できます。
6エグゼクティブコーチング
経営者や経営幹部、次世代の経営幹部候補者を対象とするのがエグゼクティブコーチングです。ライフコーチングやビジネスコーチングは個人の能力発揮、あり方に重点を置きますが、エグゼクティブコーチングは、事業や組織の成長に重点を置いています。
企業の進退を左右する決断を迫られるエグゼクティブ層は、時には情報が揃わないなかで、高度な意思決定や経営判断を求められます。そんな折、経営者はエグゼクティブコーチングで、冷静に経営判断できる心理状態を手に入れ、事業や組織に関わる大きな決断をすることができるのです、
コーチにも一定の高いスキルや経験が求められるコーチングであり、それだけにコーチは経営者にとってなくてはならない良き相談役となるのです。次世代の経営リーダーとしての資質を磨く目的で、事業責任者、幹部の育成としても活用されています。
7、スポーツコーチング
選手のパフォーマンスの最大化を目的としているのがスポーツコーチングです。サッカーでいえばボールの蹴り方や試合のルールなど「答え」を教えるのがティーチング。一方で、ボールを蹴るときに力み過ぎているなどを改善する場合は、技術面よりも、ボールを遠くに飛ばすための考え方に変化を起こすよう、選手と対話しながら解決策を導いていくのがコーチングとなります。
また試合を勝ち抜くためにはメンタル面も重要です。不安払拭やポジティブシンキングなど、心理コントロールにおいても、コーチとの対話を通じて改善していきます。
8、メンタルコーチング
目標達成や課題解決の壁となるのは、スキル・知識不足に限りません。才能があるのに勇気が出ずに踏み出せない、結果がなかなか出ずに諦めてしまう、本番に限って緊張してしまうといった精神面の影響が非常に大きいです。マイナス思考やネガティブ心理など心理的な課題に対して心理学を取り入れ改善を目指すのがメンタルコーチングです。試合で100%のパフォーマンスを発揮できるようにメンタルコーチングを取り入れるアスリートやスポーツチームも多いです。
ラグビーワールドカップ2015年イングランド大会で、過去2度の優勝を誇る世界屈指の南アフリカを34—32で破る「ブライトンの奇跡」と言われる大金星を挙げたものはエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチがチームにコーチングを取り入れたことが勝利の要因になったといわれています。